今日は、疲れがピークに達しつつある下級生を高3生が早く帰宅させた。そして高3生(部内では31代目と呼んでいる)だけが残り、学年曲の練習し、後片付けをした。
ミーティングでの31代目たち。連日の長時間におよぶ練習で、相当量の疲労がたまっている。顔には疲れの表情があった。しかし、それ以上に楽しそうで、満足気で、自信に満ちた空気を漂わせていた。とても幸せそうに見えた。そしてその空気に包まれた自分までもが幸せな気持ちになった。
一人ひとり本当によくがんばっている。今年で3年目、あるいは中学校から続けている部員にとっては6年目となる。長い年月の中でそれぞれが成長してきた。そして、何より31代目全体が、互いのことを思いやり、信頼し合える仲間に成長してきた。生徒には「自動的に物事が進むことなどない。自分で一歩一歩進むしかない」と言ってきた。ここまで来れたのは、困難を乗り越え、歩み続けたからこそである。素晴らしいと思う。まだまだなところもあるが、手前味噌ながら尊敬すべきところもたくさん出てきた。
「あと4日間、精一杯やりきろう」。部長の言葉に、熱くなった目頭を押さえる部員の姿があった。定期演奏会まであと4日。そして、もう一つ。この31代目の仲間でできるのも、とうとうあと4日になった。高3生の何人かは、この定期演奏会で太鼓部を離れ、進路実現の道に専念する。葛藤し、悩みに悩んだ末の決心。どちらの道を選択しても、心から応援したい。
京都橘太鼓部が大切にしている「心は一つ」。31代目を中心にそうなりつつある。下級生の高校部員、中学部員も巻き込み、みんなで最高の定期演奏会を作り上げてほしい。